このコピーは、私には書くことができません。
 いつも原稿を一緒に考え作ってくれている、広告会社の女性が紡ぎ出してくれました。

 写真で見せるのか、文章を読ませるのか、そのバランスは、求人に必要な情報は盛り込むことができているのか、広告倫理に抵触している箇所はないのか、
 あれこれ、思いつきで考えればいい私と違って、プロである彼女はとっても大変だと思います。



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本音で言えば日本経済新聞に全面広告を出したい!

 チョコレートのGODIVAの広告が波紋を呼びました。

  ・日本は義理チョコをやめよう

 なぜに日本経済新聞だけ、これにも理由があるのだそうです。

  ・今回、新聞広告が掲載されたのは日経新聞のみ。
   購読者にビジネスパーソンが多いとされる新聞です。
   その理由について、マーケティング部の担当者は
   「企業のトップマネジメント向けに発信させていただきました」
   と説明します。

 介護の、介護職のイメージがこれだけ固まってしまっていると(残念ながら悪い意味で)、もう大きなムーブメントにするしかないと思います。
 運送業界はヤマト運輸さんがメッセージを発信している。飲食業もロイヤルグループさんなどが牽引役、さて、介護業界は.....、そりゃ資金力豊かな社会福祉法人なんてないと思います。
 けど、何かできることはあるのではないか?
 こんなに純粋で、こんなに美しい涙を流す職員が働いている。
 なんとか、伝えていきたい。
 今は、いろんな媒体があるので、私も私になりに頑張っています。
 このブログもそうだし、インスタグラムもこの記事には51件もの“いいね”がついています。みなさま、ありがとうございます。

 この記事は、私にとっても特別なもので、今となってはもう書くことができません。
 あの日あの時あの場所で、そして涙を流した職員に出会ったからこその文章なんです。
 是非とも、広告の文章を読んでいただきいたい。
 もう一度、全文掲載します。


 だれかのことを想い、涙が出てくる。
 大変だけど、何よりも尊い仕事なんだと思っています。

 1月7日14時25分、特養ゲストK様がお亡くなりに
 なりました。享年94歳女性、ショートステイの頃から、
 利用いただいており、長いお付き合いのゲスト様でした。
 葬儀社による搬送を見送り、少しして何気なくK様のお
 部屋をのぞくと、お元気なときのK様が写真の中で微笑んで
 いました。となりに置いてあるお孫さんの結婚写真も、
 最期の時を見守ってくれていたのだと思います。
 部屋の片付けをしている職員に、「お疲れ様」と声をかけ
 ると、その職員は今までの思い出がこみ上げてきたようで、
 思わず涙声になって、遺品を大切そうに整理していました。

 別れの時が来ることは、介護では避けられないこと。
 それでもゲストが幸せに過ごせるように、ひたむきに向き合う。
 日々の会話を楽しみ、不自由ないようにお世話をして、
 笑っていただけたことを、仕事の喜びとする。そうやって
 積み重ねた日々が、思い出を作る。長く過ごされたゲスト
 ほど、私たちも思い出が多くなります。

 私たちは本人やご家族の思いに寄り添うだけしかできませんが、
 その結果最期までお世話をさせて頂いたという、ご褒美を
 いただいているのだと考えています。

 遺品を整理する職員が流す涙。
 それはとても美しいと思いました。


 また、後日インスタにはこう追記しています。
 『タウンワーク』2月19日、26日号です。
 題材は“看取り”。元原稿は、スタッフブログに1月13日に書いたものです。
 かなり【濃い】内容です。プライバシーへの配慮、人生の深淵に関わる部分の記述、
 多くの人の目に触れるであろう求人情報誌に載せることは迷いました。

 以前にも“看取り”を扱ったことはあります(3枚目の写真を使いました)。
 この記事の反響が自信になりました。

 今回の、キーセンテンスは、《遺品を整理する職員が流す涙。
 それはとても美しいと思いました》です。

 広告文書をじっくりと読んでいただきたい。求人広告の範疇を超えて、
 私たちの思いを込めた内容になっています。
 共感いただける方と出会うことができればとても嬉しいです。


 ブログが、早速暑苦しくなってしまいました.....
 私の感情吐露のためにも、時々たくさん書かせてください(笑)