スタッフブログ
1月開催分研修終了しました。2010/01/28
先週に引き続き【内定者介護知識技術基礎研修】を行いました。そして今日無事4日間の日程を終了しました。
各施設の職員が交代で講師を務めました。私(御影:倉原)は、『介護概論:介護の大切さ、介護職の役割』を担当しましたが、最後に引用させていただいた“谷川俊太郎さん”の詩が実に素敵なのでここでもご紹介したいと思います。
ただ生きる
立てなくなってはじめて学ぶ
立つことの複雑さ
立つことの不思議
重力のむごさ優しさ
支えられてはじめて気づく
一歩の重み 一歩の喜び
支えてくれる手のぬくみ
独りではないと知る安らぎ
ただ立っていること
ふるさとの星の上に
ただ歩くこと陽を浴びて
ただ生きること今日を
ひとつのいのちであること
人とともに 鳥やけものとともに
草木とともに 星々とともに
息深く 息長く
ただいのちであることの
そのありがたさに へりくだる
谷川俊太郎『詩の本』(集英社)
“詩”って素晴らしいと思います。私が調べて勉強してそして結構な時間に渡って話した内容を、これだけの文字で伝えることができるのですから。
【ただ生きる】
素敵な言葉ですね。含蓄がありますね。意味を噛み締めて業務に就きたいと思います。
今回も会場はロングステージKOBE大石の8階です。研修の最後に“振り返りシート”を記入しています。
各施設の職員が交代で講師を務めました。私(御影:倉原)は、『介護概論:介護の大切さ、介護職の役割』を担当しましたが、最後に引用させていただいた“谷川俊太郎さん”の詩が実に素敵なのでここでもご紹介したいと思います。
ただ生きる
立てなくなってはじめて学ぶ
立つことの複雑さ
立つことの不思議
重力のむごさ優しさ
支えられてはじめて気づく
一歩の重み 一歩の喜び
支えてくれる手のぬくみ
独りではないと知る安らぎ
ただ立っていること
ふるさとの星の上に
ただ歩くこと陽を浴びて
ただ生きること今日を
ひとつのいのちであること
人とともに 鳥やけものとともに
草木とともに 星々とともに
息深く 息長く
ただいのちであることの
そのありがたさに へりくだる
谷川俊太郎『詩の本』(集英社)
“詩”って素晴らしいと思います。私が調べて勉強してそして結構な時間に渡って話した内容を、これだけの文字で伝えることができるのですから。
【ただ生きる】
素敵な言葉ですね。含蓄がありますね。意味を噛み締めて業務に就きたいと思います。
2010内定者介護知識技術基礎研修開始2010/01/21
毎年新入職員研修の一環として行っている【内定者介護知識技術基礎研修】が始まりました。まずは、1月受講組の8名がロングステージKOBE大石に集合して4日間の研修を受けます。20・21日は前半の2日間、ロングステージの歩みや車椅子の使用法、高齢者介護についてなどをみっちり学びました。
ゲストが入る前のフロアーでの研修です。車椅子体験は施設の駐車場で実際にリフト車に乗り込む体験もしました。次週は排泄や食事などについてもじっくりと学んでいただきます。2月受講組のみなさんも同じ内容で行いますので心配することなく参加してください。
講師をしているのは灘の職員の青山さん、車椅子体験では実際の送迎車にも乗車しました。
ゲストが入る前のフロアーでの研修です。車椅子体験は施設の駐車場で実際にリフト車に乗り込む体験もしました。次週は排泄や食事などについてもじっくりと学んでいただきます。2月受講組のみなさんも同じ内容で行いますので心配することなく参加してください。
中堅職員研修を開催しました。2009/12/09
7月に前半を行った『リクルート中堅職員研修』の後半が始まりました。今回も全国の施設から24名の中堅職員が集まりました。
「メンバーシップの向上に役立てる」が、この研修のねらいです。自分の置かれている現状を理解し、そして自分が他人にどう映っているかを考え、役割と責任を果たすことができる人材となっていくためのことをグループワークを通して学びます。
前半3日、後半3日、翌年のフォロー研修1日と、ぎっしり内容の詰まった研修です。そして、各自職場に帰って研修で学んだ内容を現場で実践していくのです。
ロングステージの中でも違う施設の職員です。また違う法人の職員の方々も多く参加されています。日々の業務ではなかなか出会うことの少ない職員が、同じテーマを与えられ同じ時を過ごしていく。ここには共感があります。研修自体もそうですが、共感を持った仲間たちが集まる。このことも中堅職員研修の大きな効果ではないかと思います。学び会う仲間がいるということは、他に代え難い素敵なことではないかと思います。
研修は、明日も続きます。みなさん、がんばってください(^_^)v
「メンバーシップの向上に役立てる」が、この研修のねらいです。自分の置かれている現状を理解し、そして自分が他人にどう映っているかを考え、役割と責任を果たすことができる人材となっていくためのことをグループワークを通して学びます。
前半3日、後半3日、翌年のフォロー研修1日と、ぎっしり内容の詰まった研修です。そして、各自職場に帰って研修で学んだ内容を現場で実践していくのです。
熱気を帯びたグループワークの様子が伝わるでしょうか?(※ソフト加工しています)
ロングステージの中でも違う施設の職員です。また違う法人の職員の方々も多く参加されています。日々の業務ではなかなか出会うことの少ない職員が、同じテーマを与えられ同じ時を過ごしていく。ここには共感があります。研修自体もそうですが、共感を持った仲間たちが集まる。このことも中堅職員研修の大きな効果ではないかと思います。学び会う仲間がいるということは、他に代え難い素敵なことではないかと思います。
研修は、明日も続きます。みなさん、がんばってください(^_^)v
第2回内定者研修:下村恵美子さん(宅老所よりあい)代表2009/12/05
12月3日(木)、来春入職予定の職員が集まり、第2回の内定者研修会を行いました。今回の講師は、
・下村恵美子さん 福岡にある“宅老所よりあい”代表
にお願いしました。簡単に下村さんのプロフィールをお知らせします。
・下村恵美子さん
高校卒業後、金融機関に働く。「祖母のぼけの世界」と付き合
って30歳で「人間相手の仕事がしたい」と福祉大学へ入学。
平成3年11月より宅老所に取り組む。宅老所よりあいの代表、
福岡県ひかり福祉会常任理事を務める。著書に『98歳の妊娠』、
『あれは自分ではなかったか』などがある。
今までにも何度か講演会に参加したこともありますし、三好春樹さんと一緒にセミナーを開催し、宅老所発の現場での実践を、熱くそして時には涙ながらに話される姿は同じ喜びや悩みを抱えている介護職員に圧倒的な支持を受けておられます。そんな、下村さんにお忙しい中、博多から来ていただくことがかないました。
事前の打ち合わせで講演のタイトルは、
・『最期まで生きることにつきあう、家族から看取りから学んだこと』
と決めていました。新神戸駅から施設までの車中で、今回の受講生が来春入職予定の内定者という話を下村さんにすると、
・介護職員としてのやりがいやよろこびを
ぜひ伝えたいということになり、急遽、
・下村さんが一般企業に就職しながらも福祉の道を選んだ理由
・精神病院から特養、そして宅老所と老人介護を続けている理由
を、ターミナルケアの話と併せてしていただくことになりました。
他の講演やセミナーでは聴くことのできない内容になりました。
やはり、最後は涙になりました。お亡くなりになられたお年寄りの話をしているとどうしても感情移入し、その頃に時間が戻ってしまうのでしょうね。共に頑張った、共に老いた、そして共に喜び悲しんだからこそ、思い出すことができるエピソードであろうし、話せば流す涙だと思います。
ターミナルケアの神髄はここにあるのだと思います。概念論や技術論だけではない。人と人との繋がり、そして時の流れの共有、なにより老いの喜びも苦しみもその両方を、本人・家族・施設で分かち合うことができればこそ、涙を流して讃え合うことができるのだと思います。
下村さん、素敵なお話ありがとうございました。
・下村恵美子さん 福岡にある“宅老所よりあい”代表
にお願いしました。簡単に下村さんのプロフィールをお知らせします。
・下村恵美子さん
高校卒業後、金融機関に働く。「祖母のぼけの世界」と付き合
って30歳で「人間相手の仕事がしたい」と福祉大学へ入学。
平成3年11月より宅老所に取り組む。宅老所よりあいの代表、
福岡県ひかり福祉会常任理事を務める。著書に『98歳の妊娠』、
『あれは自分ではなかったか』などがある。
今までにも何度か講演会に参加したこともありますし、三好春樹さんと一緒にセミナーを開催し、宅老所発の現場での実践を、熱くそして時には涙ながらに話される姿は同じ喜びや悩みを抱えている介護職員に圧倒的な支持を受けておられます。そんな、下村さんにお忙しい中、博多から来ていただくことがかないました。
3時間と少し、たっぷりとお話しいただきました。下村恵美子さんです。
事前の打ち合わせで講演のタイトルは、
・『最期まで生きることにつきあう、家族から看取りから学んだこと』
と決めていました。新神戸駅から施設までの車中で、今回の受講生が来春入職予定の内定者という話を下村さんにすると、
・介護職員としてのやりがいやよろこびを
ぜひ伝えたいということになり、急遽、
・下村さんが一般企業に就職しながらも福祉の道を選んだ理由
・精神病院から特養、そして宅老所と老人介護を続けている理由
を、ターミナルケアの話と併せてしていただくことになりました。
他の講演やセミナーでは聴くことのできない内容になりました。
熱心に聴く内定者のみなさん、下村さんの話をこの人数で聴けるなんて贅沢ですよ!
やはり、最後は涙になりました。お亡くなりになられたお年寄りの話をしているとどうしても感情移入し、その頃に時間が戻ってしまうのでしょうね。共に頑張った、共に老いた、そして共に喜び悲しんだからこそ、思い出すことができるエピソードであろうし、話せば流す涙だと思います。
ターミナルケアの神髄はここにあるのだと思います。概念論や技術論だけではない。人と人との繋がり、そして時の流れの共有、なにより老いの喜びも苦しみもその両方を、本人・家族・施設で分かち合うことができればこそ、涙を流して讃え合うことができるのだと思います。
下村さん、素敵なお話ありがとうございました。
宅老所よりあい・第2よりあいセミナー&コンサート 『ただいのちであること』2009/11/24
11月23日(祝・月)福岡出張、宅老所よりあいのセミナーに参加してきました。“よりあい”は福岡市で下村恵美子さんが平成3年から取り組んでおられる宅老所です。三好春樹さんの考え方とも共感し合っているので、良くお二人(+α)で講演会やセミナーなどを開催しています。今回は三好さんの他に、詩人として有名な谷川俊太郎さんとご子息の賢作さんもお呼びしてのセミナー&コンサートという形で開催されました。まずは、三好さんの『老いの見方・感じ方』の講演でセミナーが始まりました。
セミナーのテーマは“ただいのちであること”です。最近の下村さんは、看取りについて語ることに多くの時間を割かれます。本人との関わり、家族との関わり、医療との関わり、職員の関わり方などを、実際に看取った経験に基づいて、あるときは熱く、ある時は涙ながらに訴える姿は、同じ介護を職としている者にとって強い共感を呼ぶのです。特に今回は、『じいちゃん、ばあちゃんの死』~ある夫婦を支えて、という実践報告で、
・家族の立場から 井手 一世さん
・医師の立場から 二ノ坂保喜さん(にのさかクリニック院長)
・職員の立場から 下村恵美子さん(宅老所よりあい代表)
の話があり、その中でも家族の立場から話をされた井手さんの話は特に胸を打つものがありました。終末期に必ずといって良いほど現れる誤嚥や嚥下機能の低下、その時に胃瘻を造設するのか、しないのか。また、排痰の困難さや呼吸の浅さに気管切開するのか、しないのか。命を繋ぎ止めることに対する家族の悩みは思い余るものがあると思います。普段は決して表に出てこない、またテレビも取り上げない家族の慟哭に聴衆も涙を流しながら聞き入っていました。
3人の報告の後は、谷川俊太郎さんと第2よりあい所長村瀬さんを交えてのトークセッションでした。最初にNHKなるほどなっとく介護で朗読された“ただいのちであること”の詩が谷川さんによって朗読されます。そして、3人の軽快なおしゃべりが続きました。写真を使いながらその人のエピソードを語りながら、よりあいの歴史や方向性を語っていかれました。谷川さんも相槌を打ちながら、また自らの老いを交えながら、詩人の感性で、現場の二人に負けない話を聞かせてくれました。
セッション終了後は、西南学院大学ハンドベル クワイヤさんのハンドベル演奏に続き、ご子息の賢作さんをお迎えして詩と音楽を楽しみました。(さすがにコンサートの最中は撮影禁止でした)1時間半の間素敵なピアノと軽妙なおしゃべりを楽しみアンコール、そして谷川俊太郎さんは即席のサイン会へと向かいました。100人以上、1時間を超す時間にもかかわらず、ひとりひとり丁寧にサインをしておられました。
よりあいの実践は素晴らしいです。ゲストに対して、家族に対して、そして職員に対して思い描いている介護の姿は私たちと変わりません。そこに安心感があり、また実現不可能なことではないことを私たちに教えてくれるありがたさを感じずにはいられません。下村さん、とっても苦しいことだとは思いますけれど、私たちの思いを先頭を切って走ってください。私たちは下村さんの背中を見て安心して走っていくことができるのですから。
12月3日の内定者研修の講師は、下村さんにお願いしています。今回の話を基本にして話していただくようにお願いしてきました。参加される内定者のみなさん、職員のみなさん、ノートとハンカチを忘れないでください。
会場は西南大学のチャペルです。素敵なクリスマスデコレーションを前に講演する三好さん
セミナーのテーマは“ただいのちであること”です。最近の下村さんは、看取りについて語ることに多くの時間を割かれます。本人との関わり、家族との関わり、医療との関わり、職員の関わり方などを、実際に看取った経験に基づいて、あるときは熱く、ある時は涙ながらに訴える姿は、同じ介護を職としている者にとって強い共感を呼ぶのです。特に今回は、『じいちゃん、ばあちゃんの死』~ある夫婦を支えて、という実践報告で、
・家族の立場から 井手 一世さん
・医師の立場から 二ノ坂保喜さん(にのさかクリニック院長)
・職員の立場から 下村恵美子さん(宅老所よりあい代表)
の話があり、その中でも家族の立場から話をされた井手さんの話は特に胸を打つものがありました。終末期に必ずといって良いほど現れる誤嚥や嚥下機能の低下、その時に胃瘻を造設するのか、しないのか。また、排痰の困難さや呼吸の浅さに気管切開するのか、しないのか。命を繋ぎ止めることに対する家族の悩みは思い余るものがあると思います。普段は決して表に出てこない、またテレビも取り上げない家族の慟哭に聴衆も涙を流しながら聞き入っていました。
3人の報告の後は、谷川俊太郎さんと第2よりあい所長村瀬さんを交えてのトークセッションでした。最初にNHKなるほどなっとく介護で朗読された“ただいのちであること”の詩が谷川さんによって朗読されます。そして、3人の軽快なおしゃべりが続きました。写真を使いながらその人のエピソードを語りながら、よりあいの歴史や方向性を語っていかれました。谷川さんも相槌を打ちながら、また自らの老いを交えながら、詩人の感性で、現場の二人に負けない話を聞かせてくれました。
左から、谷川俊太郎さん、下村恵美子さん、村瀬孝生さん、日本の介護を引っ張る豪華メンバー
セッション終了後は、西南学院大学ハンドベル クワイヤさんのハンドベル演奏に続き、ご子息の賢作さんをお迎えして詩と音楽を楽しみました。(さすがにコンサートの最中は撮影禁止でした)1時間半の間素敵なピアノと軽妙なおしゃべりを楽しみアンコール、そして谷川俊太郎さんは即席のサイン会へと向かいました。100人以上、1時間を超す時間にもかかわらず、ひとりひとり丁寧にサインをしておられました。
たくさんのファンに応じる谷川俊太郎さん、雲母書房が来店して本を即売していました。
よりあいの実践は素晴らしいです。ゲストに対して、家族に対して、そして職員に対して思い描いている介護の姿は私たちと変わりません。そこに安心感があり、また実現不可能なことではないことを私たちに教えてくれるありがたさを感じずにはいられません。下村さん、とっても苦しいことだとは思いますけれど、私たちの思いを先頭を切って走ってください。私たちは下村さんの背中を見て安心して走っていくことができるのですから。
12月3日の内定者研修の講師は、下村さんにお願いしています。今回の話を基本にして話していただくようにお願いしてきました。参加される内定者のみなさん、職員のみなさん、ノートとハンカチを忘れないでください。