12月7日から掲載の求人情報サイト『とらばーゆ』
 社会福祉法人 鶯園 ロングステージの求人情報の中の【当社が大切にしていること】のページで、

  ・「生活行為を引き出せ」~入浴編~
     マンツーマン方式の入浴について施設長にインタビューしました。

という内容で、入浴方法についての記事をまとめています。

 広告会社の営業担当者が私と館内を取材したときの会話を抜粋して記事仕立てにしています。
 居室やトイレ、その他の部屋や設備も見て回ったのですが、今回はそんな中【入浴・風呂】に特化しています。
 この後、評判が良ければ(採用に結びつけば)、「食事編」や「排泄編」、「レクリエーション編」なども考えていますし、特定のゲストの変化を記事にする方法もあるかなと思ったりもしています。
 とにかく、ロングステージの今、「何をしているのか」について、どんどん知らせていこうと思っています。


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 ロングステージ御影 デイサービスセンターの大浴場です。
 銭湯のようなお風呂で、手足を伸ばしてゆっくりと入ることができます。
 要介護度が低くて、自分でしっかりと歩くことができて、洗身洗髪が自分でできる方にはこの方式の浴槽は、家のお風呂では味わうことのできない“温泉気分”を味わうにはもってこいの入浴方法なんです。
 ただ、少し要介護度が重くなってくると、なかなかこの方式の浴槽に入るのは難しくなってくるのです。

  ・杖は持つことができないので手すりを持って歩かなくてはならない
  ・衣服を身につけていないので、介助する職員が持つところも少ない
  ・濡れた身体を持つとしても、それはどうしても滑りやすくなってしまう

 また、大浴槽は、座って足を伸ばして入ることを前提にしている(これが気持ちが良いわけなんですが)のですが、しっかりと座位を保つことができるだけの筋力とバランス力が残っていないと、脂肪分の多いお尻やふくらはぎが浮いてきてしまって、その反面重い肩や頭が下がってきてしまうのです。
 実は、この座位を保つことができないのが、介護が必要なゲストが大浴場を利用しにくい大きな理由なんです。



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 一方、個別浴槽は、足を伸ばすことはできませんが、背中を片方の縁に合わせて座ると、膝で折りたたんだ足先がもう片方の縁に当たって身体を支えることができるのです。
 なので、大きな筋力を使わなくても、バランスを取ることができるのです。
 一見狭く見える浴槽が、実はゲストの姿勢維持に大きな役割を果たしているのです。
 余談ですが、体重が30kgを切るような小さなおばあさんは、浴槽を縦向きではなくて横向きに入ることで身体を安定させることもあるくらいです。

 あとは、出入りの際のコツですが、それは高さ40?の秘訣、要は椅子に座るようにして入り、出るときはたっぷりのお湯の浮力を最大限使うということです。

 入浴介助を主に担当するのは(L勤)なんですが職員の間では、ハードワークにも関わらず人気が高いのです。
 それは、このことにつきます。

  ・ゲストと1対1で関わる時間を長く取ることができるから

 私も、浴室を覗くことはもうありませんが、そばを通ると確かに楽しげな会話が聞こえてくることが多いようです。