このエントリーは、3月28日発行(公開)の、
求人情報誌(フリーペーパー&WEB)『タウンワーク』
と連動させて、より詳しい内容をお伝えしようと書いています。



20160328-328.jpg
4回目はボランティアさんと地域活動



いろんな方の協力で作ることのできた求人原稿です。



◆◆◆できるだけ、生の声、生の姿を伝えたい

 先日、四国中央市(旧新宮町)にある“霧の森お菓子工房”に行ってきました。
 愛媛県の方はご存じかもしれません。とても美味しい“霧の森大福”で有名な
 お店なんです。


20160326-037.jpg
大福の写真はうまく撮れなかったので和三盆クッキー(ほうじ茶・抹茶)です


 このお店あまり情報公開はされていなくて、インターネット販売も抽選販売で
 なかなか手に入りにくい品になっています。
 けど、買いに行く人は多くて、四国山地の山奥にあるお店は開店時間には
 長蛇の列ができる超人気店になっています。
 私も、そんなに美味しいのかどうか半信半疑で訪れました。結果とっても美味
 しかったのですが、その時情報収集の使ったのがインターネットのSNSによる
 口コミだったり、食べ物ランキングサイトの情報だったりしたのです。

 特別養護老人ホームなど介護施設に対しても【情報公開制度】や【第三者評価の
 結果公表】などによって、施設運営の情報は公開されています。
 しかし、その公開される情報は、主に運営に関する財務状況であったり人員配置
 であったりして“その施設でどのようなケアが行われているか”について詳しく
 わかる項目は残念ですがありません。

 霧の森大福の美味しさも、運営する「株式会社やまびこ」の財務状況や人員状況を
 いくら眺めていてもわかりません。実際に大福を食べてみなければその味はわから
 ないのです。だから、実際に食べた人の評価や評判を探して参考にする。ネット社
 会になって、情報はたくさんありますが“実際の経験談”にまさる情報源はないの
 だと思います。

 サービス業は品質を言葉や写真で知らせることはなかなかむずかしい。
 なので、実際に利用した方の口コミが良い評価であれば広告宣伝になり、悪い
 口コミであれば運営そのものを脅かすものにさえなるのだと思います。
 実際、私もホテルやレストランを利用するときは“口コミ”を大きく参考にします
 し、ランキングサイトの点数にも期待します。

 特別養護老人ホームなどについても一部、評判などを書き込みことができるサイトが
 あるようですが、ホテルやレストランと決定的に違うのは、利用者本人が書き込む
 ことはかなり難しいということです。
 なので本人さんに代わってご家族が書く、ボランティアさんが書く、職員が書く、
 いずれの方法でもご利用されている本人さんの気持ちをありのままにに伝えることが
 できているかというと、正直わかりません。

 なので、今回は原稿を職員側では書かずに取材という方法を使って、できるかぎり
 生の声・生の姿を伝えようとしたのです。



◆◆◆協力していただいた方々、ありがとうございます。

 生の声・生の姿を伝えるために施設の普段の姿を撮ったスナップ写真を使いました。
 メインの屋上農園での大根収穫の風景、新年会での獅子舞との記念撮影、職員の
 働く姿、ボランティアさんの活動の様子、ロングステージKOBE岡本の
 住吉川クリーン活動…


20160213-DSC_0706.JPG
ご家族と共に、特養新年会にて



20160312-DSC_0760.JPG
いつも“餌やり”ありがとうございます



20160328-DSC_0003.JPG
施設の中に地域の風をありがとうございます


 どれも、ロングステージの日常を切り取ったものです。
 写真で伝えるには限界があるとは思いますが、少しでも多く伝えることができたら
 と思っています。


◆◆◆取材と構成

 4回連続の掲載です。それぞれは「職員」、「ゲストとご家族」、「ゲスト本人」、
 「ボランティアさん」と構成を分けて、さらに「取材者のビックリ~ロングステージ
  を取材して発見しました~」というコラムを書き加えてもらっています。

 第1回 職員が多い
     ゲスト3人に対して職員1人付くのが国の基準。
     ロングステージはおおむねゲスト2人に対して職員1人が働いています。
     しかもそのほぼ全員が正規職員なんだそうです。
     ここの職員さんは、全然バタバタしていないという声が多いのも
     そのためです。
     一人ひとりに目が行き届く。ゆったりした環境なんです。

 第2回 家族が良く来る
     ロングステージを取材しているとゲストのご家族によく遭遇します。
     「毎日来てる」という人も。
     個室で気を遣わなくて良いし、職員さんがいつも温かく迎えてくれるから
     来やすいのだそう。
     逆に職員さんは来たいときに来てくれれば良いから「来てください」など
     プレッシャーになることは言わないように気をつけているそうです。

 第3回 ゲストはじっと部屋にいるわけではない
     取材は中庭に面したデイルームで行いました。
     取材している間にも他のゲストさんは、お風呂に行ったり、トイレに
     行ったり、お茶を飲んだり、じっと部屋にいるわけではないんですよね。
     ゲスト同士が出会うと普通におしゃべりしているし、私にも挨拶して
     くれたりする、ご近所さん同士のような雰囲気を感じました。

 第4回 情報共有がすごい
     「ちょっと調子が悪いだけなのに、1階の職員さんまで心配して
     きてくれる」と3階のSさん。
     専用ソフトを使ってその日の出来事やゲスト一人ひとりのトイレの誘導
     時間なども共有されています。
     でも、本質は「気になる人へのおせっかい」とのこと。
     世話好きの人が多い職場のようです。



20160328-DSC_0993.JPG
度々の取材ありがとうございました


 毎日働いている私たちにとっては当たり前のことでも、外部の方からはこのように
 視られているのだなぁと思いました。
 客観的に見ていただいて、このように文章にしていただいたので、ロングステージの
 生の姿を伝えることができたのではないかと思っています。
 取材者のHさん、編集スタッフ、デザイナーのみなさん、本当にありがとうございました。
     


◆◆◆ to be continued... と See you later に込めた意味

  1回目から3回目までのリードコピーの文末には、

   ・to be continued...

  と書き足しています。
  “次回に続きますよ”、“まだまだ伝えたいことがありますよ”という予告を
  込めました。
  第4回は、La fin にしようかととも思ったのですが、

   ・See you later

  にしました。
  もちろん、職を求めている方に出会いたいという思いを込めてです。


  最後に、就職を考えているみなさんに思いを伝えます



☆★☆ 努 力 は 報 わ れ る ☆★☆

介護の仕事って、決して楽ではありません。
かといって、苦しいことや嫌なことばかりでもありません。

ゲストの日常生活をお手伝いするのだから、
“楽しいこと”もあるし“苦しいこと”もある。
“嬉しいこと”もあるし“悲しいこと”もある。
そんないろいろなことが混ざり合って“介護”なんだと思います。

ちょっといいことがあれば優しい気持ちになれる。
一緒に暮らしてきた思い出をたくさん持っている。
努力をすると思いもよらないことで報われたりもする。

優しい気持ち・素敵な思い出、仕事のやりがいは、
探さないと見つかりません。
“ロングステージ”できっと出会うことができると思います。



20160213-DSC_0549.JPG
See you later.....